星を愛するすべての人に。
星の下で生きるすべての人に。
星と共に過ごした、からっぽで有意義な時間を。
星に焦がれた一人の星空を。

「1人、星を求めて」
静かな林に1人。にぎやかな星空に1人。

「真夜中の海」
海を照らす天の川と漁船。聞こえるのは、波の音だけ。

「夏空」
高原には葉もまだつけぬ樹。その向こうには夏の天の川。

「星はすばる」
そう記した清少納言と今、同じものを見ていて。

「夜明け」
東の空が、ゆっくりと赤に染まる時間。

「公園の兄弟」
港町を見守り、寄り添う。

「宙の宝石」
夜空にはこんなにもたくさんの星があって。それぞれ色が違っていて。

「宙の孤独」
私を照らす、ささやかな慰め。

「瑠璃色と東雲色」
色と色とが混ざる時間。夏の北斗七星が朝を告げる。

「夫婦岩」
夫婦岩と星。永遠のような有限の時を刻む。

「金色の雲」
吸い込まれそうな煌びやかさ。遠く広がる金色。

「春を待つ」
西に傾くオリオン座。静かに春を過ごす。

「浜辺に降る星」
夜の浜に音もなく降る。

「宙の大輪」
夜空に咲いた、永遠の一輪。

「星降る観測所」
ここは最も星に近いところ。

私は星に焦がれている。
孤独で、賑やかで、静かで、永久で、有限。
遠く、近く、冷たさと慰めに満ちた存在。
展には数多の星があるけれど、そのいくつかは特別。
動いていないようにすら見える星は、だが休むことなく天を巡る。
私は星に焦がれている。
それはきっと、星と人がどこか似ているからなのだろう。